旧土屋邸が国登録有形文化財に答申されました
真鶴町内に所在する旧土屋邸の3棟について、国の文化審議会(会長:日比野克彦)は、2026年7月17日(金)に開催された同審議会文化財分科会の審議・議決を経て、登録有形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申しました。
今回の答申のとおり告示されると、真鶴町初の国登録有形文化財となります。
旧土屋邸について
旧土屋邸は、真鶴町岩村で生まれ、石材業を営み、後に衆議院議員となった土屋大次郎が建築した本宅兼店舗です。明治25年(1892)に建築され、大正12年(1923)の関東大震災にて大被害を受けましたが、震災後に大改修・改築を経て、今現在まで残っています。
真鶴町は、昭和60年(1985)に土屋家が所蔵していた資料群の寄贈と共に、建物も無償貸与を受け、翌年昭和61年(1986)2月に「真鶴町民俗資料館」として開館しました。民俗資料館では、町の主要産業である石材業や漁業に関する展示を主とし、町の民俗や歴史を学べる文化施設として機能してきました。
しかし、建物の老朽化や維持管理費の負担の問題で、令和6年(2024)9月に閉館しました。現在は、官民連携の新たな活用方法を模索しています。
国登録有形文化財とは
建築後50年を経過した歴史的建造物のうち、一定の評価を得たものを対象として登録し、届出制という緩やかな規制を通じて保存が図られ、活用が促される制度です。
答申された旧土屋邸の建造物について
登録有形文化財(建造物)は、屋根が分かれてると1棟と換算されるため、今回は3棟の建物が答申されました。また、正式名称としては、旧土屋邸ではなく「旧土屋家住宅」となります。
旧土屋家住宅店舗兼主屋
- 名称:旧土屋家住宅店舗兼主屋
- 所在地:真鶴町岩字清水沢596他
- 建築年代:明治25年/大正12年頃改修
- 登録基準:国土の歴史的景観に寄与しているもの
- 特徴・評価
真鶴町の旧岩村中央部に位置する石材業者の店舗兼主屋。切妻造平屋建鉄板葺。東西面の中央に玄関、内玄関を設け中廊下で繋ぎ、北に店と台所、南に広間と茶の間を配す。間取りの改造は認められるが、ケヤキの大黒柱や差鴨居などを残し石材業者の繫栄を伝える。


旧土屋家住宅書院棟
- 名称:旧土屋家住宅書院棟
- 所在地:真鶴町岩字清水沢596他
- 建築年代:大正12年頃
- 登録基準:造形の規範となっているもの
- 特徴・評価
店舗兼主屋の西に接続する座敷棟。桟瓦葺主体部に鉄板葺の下屋を廻らし、南及び東面に磨丸太の長材を軒桁に用いて広縁を設ける。座敷は床の間、違棚、付書院を備え、北面は透かし彫板欄間を建て次の間が連なる。良材を用いた端正な意匠が造形の規範となる。


旧土屋家住宅内蔵
- 名称:旧土屋家住宅内蔵
- 所在地:真鶴町岩字清水沢596他
- 建築年代:明治25年/大正12年頃改修
- 登録基準:国土の歴史的景観に寄与しているもの
- 特徴・評価
書院棟の西方に接続する、二階建土蔵。土蔵造、切妻造桟瓦葺。基礎は安山岩布積とし、外壁は腰部モルタル洗出仕上、上部漆喰仕上。二階に棹縁天井を張り、一階床と二階天井に換気口を設ける機能的なつくり。関東大震災後に筋違補強を施した石材業者の家財蔵。


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更新日:2026年07月22日